この本を読むには1時間程度。長くても数時間という短い本だ。
文章も分かりやすくて内容もすぐ頭に入る。
なのでさっと読んで終わりとなるところだが何度も何度も読んで気持ちを落ち着かせていかないと気持ちが戻ってしまう。
読んで理解していても気持ちがついてこない本なのだ。
それなのに何故読むのかというと読んで理解してそれを行動に移せたときには新しく可能性が大いにある世界が待っているからだ。
そちら側に行きたい。怖いけど何とかしてそちら側に行きたい。
そう思わせる本である。
この本のポイント
いきなりポイントだがこの本には何が書いてあるのか。
なぜ、変化する時代に適応できるときもあれば、できないときもあるのか?
どうすれば、変化する世界にもっと素速く、容易に適応でき、もっと幸せになり、もっと成功できるのか?
本書は、あなたがその道に踏み出し、変化に適応し、あなたの運命を変えるためのツールを与えてくれる本になります。
これを物語形式にし、主人公の小人がなかなか変化できなく気持ちの葛藤を描きながら徐々に変化していく様は、自分がなかなか変化できない様を見ているようで胸を締め付けられるような苦しさを感じました。
なので何度も何度も読んで少しずづ変化の免疫をつけながら読んでいく。
そうしないと頭が切り替わらないのだ。
いきなり答えを見ても変化ができない。
主人公の小人の気持ちの葛藤が寧ろ答えなのかもしれない。
このような物語
昔、ヘムとホーという小人が迷路でチーズを探し回っていた。
食料にするためと幸せになるためだ。
迷路はいくつもの通路と部屋からなる迷宮でどこかに美味しいチーズがあった。
しかし暗がりや袋小路があってすぐに道に迷ってしまいかねないところだった。
ある日ステーションCで好みのチーズを見つけ、毎日その場所に行くようになる。更にはステーションCを中心に暮らすようになった。
ところがある日、チーズがなくなっていた。
最初はヘムとホーも呆然とし、こんなの間違っていると怒りさえ覚えた。
やがてホーは「物事は変わることがあるし、同じにならない。人生は進んでいく。」と言って新しいチーズを探し出ていったがヘムの方は「こんなことがあるはずがない」と留まり続けた。
しかし留まり続けたヘムの状況は何日経っても状況が変わらない。焦りと苛立ち。
何であのとき自分は、ホーについて行き新しいチーズを見つけに行かなかったのか。
こんな状況のヘムが心の葛藤を経て変化する物語。
言いたいこと
結局この物語が何を言いたかったのか。もうお分かりだろう。
チーズとは、仕事、愛情、お金、所有物、健康、精神的な平和のことだ。
なくなったもの、チーズでなく仕事、愛情などに変換して考えればよい。
仕事がなくなったらどうするのか?その答えというか、抜け出し方のポイントが6つにまとめられて書いてある。
6つのポイントは、物語の葛藤とセットじゃないと意味がないのでここでは書かないがぜひ読んで頂きたい。
この本を読んだ方がいい人
この本を読んだ方がいい人は、かなりいる。
特に変化に対応できない人全てだ。また、物の考え方が凝り固まっている人は是非読んでほしい。
若い子より寧ろ年配者が読むべき本じゃなかろうか。
よく言われる言葉がある。
「強いものが生き残るわけではなく、変化できるものが生き残る。」
生き残るために必衰の本じゃないだろうか。