いやいやいや、東洋思想素晴らしい、感動した(笑)。
史上最強の哲学入門の西洋哲学版も素晴らしかったけど東洋哲学版も本当に素晴らしい。
あまりにも分かり易くて2冊連荘で衝撃を受けた。
このシリーズのいいところは、ずば抜けて読みやすい、分かりやすい。
このシリーズで哲学のことが分からなかったらもう分かりません。断言できます!
1冊目の西洋哲学はこちら。
また、西洋哲学版だけ読めばいいと思う方がいるかもしれませんが東洋哲学版も読んだ方がいいです。
別々の作りになっていますが西洋哲学、東洋哲学どちらも読まないと哲学の半分しか分かっていないことになり勿体ないのでどちらも読みましょう。
私自身、長年、西洋哲学の方しか読んでいなく分かった気になっていました。
東洋哲学も素晴らしい発想なので是非読んで下さい。
孔子、老子、荘子なども出てきますよ~。←そもそもこの違い言えますか?
西洋哲学と東洋哲学の違い
哲学と言ったら西洋だろうと東洋だろうと唱えている人の違いだけで基本一緒だろうと思っていました。
これが全く違う。
これを理解していないと哲学が分かったことにならない。
西洋哲学は
西洋哲学は、まずは「無知」を前提にしている。
無知を前提にして真理とは何か?などを考えていく。
一人の哲学者の考えた思想がその次の代になると前の哲学者の考えを否定し、そうじゃなくてこうだよねというのを次から次へと繰り返していく。
簡単に言えばバージョン1、バージョン2、バージョン2.5、バージョン3.0みたいな感じになるイメージ。
ソクラテスがいてソクラテスの状況を見てプラトンがそれでは真理に辿り着けないと新たな発想をし、プラトンそうは言ってもそれでは無理だよとアリストテレスが新しい発想をするという感じだ。
これは、論理的で徐々に真理に近づいているという意味で分かりやすい。
西洋哲学は、論理的に分かっていればその哲学をある程度理解したことになる。
それをソクラテスから2500年もやってきて真理は未だ到達できていないという形になっている。
東洋哲学は
東洋哲学は始まりがゴール、最初から真理を得ている状態です。
どういうことかと言うと西洋哲学が2500年もの間バージョンを重ね、積み重ねてきても尚到達できていないものを「我真理を得たり」で最初から到達している状態です。
東洋哲学は、ゴールを目指すものではなくゴールしたところから始まります。
西洋哲学は階段式、東洋哲学はピラミッド方式と言えば分かりやすいでしょうか。
ピラミッド方式なので釈迦が真理を得たとして生きている内は釈迦に聞けばいいのですが亡くなってと聞けないのでその弟子たちが釈迦が言うのはこうだと解釈するわけです。
釈迦の弟子Aは、Aと解釈するのですが釈迦の弟子Bは、Bと解釈して違いが出てきます。
そこで対立があれば分派していくわけです。
そこでどんどん、どんどんピラミッドの下が増えていく方式になります。
時代に合わなくなったらどうなるの?東洋哲学
西洋哲学が階段式で東洋哲学はピラミッド式は分ったのですが時代に合わなくなったり、今まで考えもつかなかったものを説明するのはどうするの?という問題があると思います。
これって西洋哲学だと前を否定したり、変更してバージョンを上げていけばいいので説明つきやすいんだけど最初がゴールの東洋哲学はどうするの?と率直に感じると思います。
簡単です。東洋哲学は強引に合わせます(笑)。
いや、これ本当にこれでほぼ解決できないことがないんですよ。
実際釈迦とかに聞いてみないと本当のところは、分からないのですがほぼほぼ解釈できてしまうんです。
解釈の違いによって流派ができたりするんですが大まかなところを見ると納得できてしまいます。
釈迦より古いヤージュニャバルキヤの言っていた「認識するものは認識できない」は、20世紀のカリスマ哲学者サルトルの存在の無の中で言っていたこととほぼ同じであり古いからといって現在に合わないということはないと言えます。
体験を重要視する東洋哲学
論理的に分かっていればそのことを理解したとなる西洋哲学と体験、結果を重要視する東洋哲学に西洋、東洋哲学の大きな違いがある。
どういうことかと言うと頭で分かっただけでは、理解はしたというだけで悟るにはならないということ。
例えばドイツについていろんな情報からドイツって効率的だけどサービスが悪くて、でも休みはいっぱい取るということを理解したとする。
東洋哲学だとそれだと理解で分かったにならず、現地に行って住んでみて効率的というけど日曜、祝日は店開いてないし、時間になったらとっとと帰るし、まあ効率的は効率的だけど・・・サービスも悪いと聞いていたけどサービスどころか上から目線じゃん、でもバカンスは予想以上に沢山取るので衝撃、羨ましいなどの経験してドイツを悟るになる。
理解すると悟るを明確に分けている。
また、結果についてもその人が救われるのなら究極嘘をついても救う、救われた状態を良しとするところがあるので西洋哲学との違いを感じる。
この本の構成
この本の流れは、東洋哲学は何かをまず語ってくれています。
そこからインド哲学の悟りの真理→中国哲学タオの真理→日本哲学禅の真理となります。
西洋哲学より人数が少なく、出てくるメンバーがメンバーだけに西洋哲学より内容盛り沢山です。
本の構成
インド哲学
- ヤージュニャバルキヤ 東洋哲学は自己の探求から始まった
- 釈迦 「私」は存在しない
- 龍樹 すべては「空」である
中国哲学
- 孔子 「仁」と「礼」にこめた熱い思い
- 墨子 自身を愛するように他人を愛しなさい
- 孟子 「仁」による王道政治を目指す
- 荀子 政治の根本は「礼」である
- 韓非子 国家を強くすることが政治てある
- 老子 万物は道から始まる
- 荘子 言葉によって境界が生まれる
日本哲学
- 親鸞 念仏による「他力」の極地へ
- 栄西 「思考」を通さずに物事を理解する
- 道元 問題を破壊し、飛び越える
東洋哲学は、インドで東へ(中国)東へ(日本)に来ますから全て内容は大事ですが特にヤージュニャバルキヤ、釈迦、龍樹を押さえて読めば後はサクッと読めます。
イメージ的には、中国、日本哲学は思想、ヤージュニャバルキヤは真理のように感じます。
最後にこんな人にお勧め
個人的には、釈迦、孔子などが出てくるのでビジネスマンなら知らないというわけにはいかないと思います。
また、この程度知らなくては40代以上になると仕事の事よりも人間性を問われるので知っておいた方が間違いなく良いです。
是非読んでおきましょう。
対象者
- 初心者用の哲学の本を探している人
- 東洋哲学を学びたい人
- 知識をつけたい人
- 史上最強の哲学入門(西洋哲学)を読んで東洋哲学を読んでない方
西洋哲学版はこちら。